<お遍路宿紹介>通夜堂:第51番札所 石手寺(大晦日イベント)
ご注意
本記事は当時の経験として残している記録になります、現在の営業を保証するものではありません。ご利用をお考えの場合は、施設に営業状況をご確認ください。
お遍路宿の紹介です。2016年の大晦日、愛媛の名刹 石手寺(51番札所)の通夜堂に泊まらせていただきました。通夜堂に対する僕のイメージを、軽く越えてくる広さでした。
2016/12/31宿泊
納経所で宿泊手続き
年末年始を利用したお遍路回りだったのですが、ちょうど石手寺の参拝が大晦日と重なりました。
参道には仏具やお土産店などの仲見世があります。それに加え、初詣に備えて屋台も準備中。
石手寺山門。石手寺には現在、宿坊はありません。ただ、とても広い通夜堂があるという情報は見てきました。参拝後に納経所にて聞いてみます。
通夜堂をお借りしたい旨を告げると、住職が登場。年越しのイベントで忙しそうでしたが、“ええでええで”的なノリで宿泊許可をいただきました。
石手寺の通夜堂はめちゃくちゃ広い
納経所で利用名簿に記名すると、お寺の方が通夜堂へ案内してくれました。衛門三郎にまつわるお寺だけあって、境内は広い。衛門三郎とは、托鉢をしようとした弘法大師に対してひどい仕打ちをした人物です。
お寺関係者も出入りしている建物。案内されるまま、2階に上がる。
通夜堂。こちらでお遍路さんは一夜を過ごします。第一印象、広い…。境内もでかけりゃ、通夜堂もでかい。
火は使えない。連泊はできない。住職の許可が必要。
ざっと数えただけで、畳の数は120枚!この日の利用者は、僕と年配男性の2人だけでした。。。
大晦日のキャンドルイベント『平和万灯会』
石手寺では大晦日に、キャンドルに火を灯して平和を祈るイベントが毎年の恒例となっているようです。
年越しに近づくと、一気に参拝客が増えてきました。一宿の恩義を返すべく、僕もろうそくの準備を手伝っていると、お寺の手伝いをしている方に呼ばれました。連れられて入ったのは、なんと鐘楼の中。“除夜の鐘”をつく手伝いでした。
実は石手寺には鐘が2つあります。参拝者が自由につけるものと、重要文化財でもあるこちらの銅鐘の2つ。つまり年越しは境内に2つの鐘の音が鳴り響くわけです。参拝者の平和を祈ってつかせていただきました。
さすが札所屈指の名刹。人の数がすごい。
熱気冷めやらぬまま、1時ごろ通夜堂に戻って仮眠。
あわただしくも、貴重な経験をさせていただきました。
片付けて出発。
※今回、除夜の鐘ということで重要文化財である銅鐘をつかせていただきました。僕は部外者ということもありますので、鐘をついたことをブログに載せていいかどうかを徹夜明けの住職に尋ねたところ、「修行ってことなので問題ないよ」とフランクな回答をいただきました。ありがとうございます。