【サンライン】お水はいっさい出さない高輪のシャバシャバカレー屋!
都営三田線・白金高輪駅と都営浅草線・泉岳寺駅のちょうど間、JR山手線で言えば30番目の新駅に近いエリアにある『サンライン』。このカレー専門店を有名にしたのは、カレーだけではないでしょう。
そう、このセリフです。
「お水はいっさい出しません」
“いっさい”です。セルフサービスだとかそんなことではなく、頼まれても出さないということらしいのです。さっそく入店。
女性がひとりで切り盛りしています。カレーですねと確認され、「カレー心得」と題されたマットが置かれます。
「辛さに驚くなかれ」から始まる文言に、気が引き締まります。どれだけ辛いのだろうか。
上品な皿で、英国風カレー(1,500円)が供されました。軽くよそわれた玄米ご飯に、具の一切見当たらないシンプルな構成。
具が溶けているというには、シャバシャバすぎるのは、5~6時間煮込んだ上で裏ごしをしているから。(卓上のポストカード参照)
カレーソースをスプーンから滴らせながら口に運びます。ふむ、どうしても水が欲しいというほど、辛くはありません。世のカレーカレーしたカレーを食べてきた僕には、薄く感じました。ただ、身体によさそうな気がします。(ニンニクをたっぷり使っているとポストカードに書いてあったから)
「あの店で出す○○が激ウマ!」だとか、「奇抜なメニューで行列!」だとか、プラスの価値でお店って成り立つものだと思っていましたが、“水の不提供”という『当然あるであろうもの』をマイナスしたことにより価値が生まれたレアなケースはここだけかもしれません。具の無いカレーは若干退屈ではありましたが、シャバシャバカレーの雄として、特筆しておくべき店であると思いました。敬白