【御徒町・サカエヤ】素朴すぎるカレーライスをぜひ紹介したい
生き馬の目を抜くこのご時世、素朴であり続けることってなかなか難しいですよね。「うんうん!」とうなずいているそこのあなた!あなたにはぜひ『サカエヤ』というカレー屋さんに行ってほしいです。
そこまでお伝えすると、どんなカレーが出てくるのかと気持ちがはやるでしょうが、まずサカエヤを紹介する上で欠かせないのがこちらのワード。
待ち時間0分。なんてキャッチーなんだ!これより端的に伝えうる言葉があったら教えてほしい。しかも、大通りの向こうからでも余裕で目に入ってくる視認性の高さは、広告業界の新人がこぞって勉強するべきレベル。
さっそく中に入ると、厨房からオヤジさんが「いらっしゃいませ」。個人経営のお店でありながら、白いGI帽をかぶっています。そんなところから、調理に対する真面目さがうかがえるような気がします。接客業界の新人がこぞって勉強するべきレベル。
看板に違わずすぐにポークカレー(580円)が登場。なんともシンプルな見た目ではありませんか。
ルーには細切れっぽいポークのほかに、写真では見えませんがジャガイモも確認できます。
家庭で作るカレーに近いものがあるけれども、微妙にザラついた食感が心地良くて、安定感があります。
奇をてらってないですし、言ってしまえば、想像を越えてくることもない。しかしだ、どことなく懐かしく感じてしまうのは僕だけではないと思います。
サラサラしていることもあり、空腹の胃袋に一気に流し込んでしまいました。
福神漬けと柴漬け。2種類のピクルスを添えられるのはうれしい。
余談ですが、サカエヤがお店を構える御徒町という地域が、僕の行動範囲ではありません。そのため、次にいつ来れるかわかりません。ですので、このままもう1品を食べて行きたいと思います。
夜7時の時間帯ということで、客の入りは落ち着いているように見えます。出たり入ったりしながら、2人くらいを保っている。街のカレースタンドとして親しまれているようですね。
オヤジさんに「チキンカレーもお願いしていいですか?」とお声がけし、待つこと数10秒。
チキンカレー(580円)。チキンのほかに目に見える具といえば、こちらもジャガイモだけ。
チキンはホロホロという感じではなく、味は染みつつも適度に食感を残しています。休日の昼、家で出てきてほしいカレーです。
そう考えたとき、このような素朴なカレーって意外と身の周りにはないなぁと気づきました。普通という名の特別とでも言いましょうか。
「都会の絵の具に染まらない」ことは、そう簡単ではありません。時には見栄を張る時もあるでしょう。いつのまにか嘘をついていることもあるでしょう。サカエヤはそんな気持ちをリセットさせてくれるようなカレー屋さんです。サカエヤは概念。