はじめての四国八十八ヶ所霊場めぐり ~ “発心の道場” 徳島編 7日目

徳島最後の札所 薬王寺

“平等寺から8秒8歩”でおなじみ、山茶花にて7日目の朝を迎えました。本日は徳島編最終日です。残るは、阿波最後の霊場である薬王寺、ただひとつ。ここ平等寺からは20kmほどなので着くことは着くのですが、問題は薬王寺前の道の駅から発車する11時58分大阪行きのバスに間に合うかどうかです。


山茶花外観

昨日着いてから、すぐに暮れてしまい撮れなかった外観。左が新館、右が本館。食事の時だけ食堂のある本館に行きます。今日も朝からいい天気です。

食堂に一番乗り

朝から食堂のテレビは、内村選手の体操個人総合連覇のニュースばかり。徳島新聞には、阿波おどり直前情報が少し載ってます。

山茶花の朝食

お昼前に薬王寺着かないとヤバいと話すと、おかみさんが「アップダウンないけん、山側の道行った方がいい。3キロは少ないんとちがう?」と言います。

なるほど、確かに!山側の『土佐東街道』と、海側の『徳島県道25号線』に別れるポイントが地図で確認できます。山側の道を進むことで、少しでも距離を短縮したいですね。希望を言うなら間の日和佐道路を通りたいのですが、自動車専用道であるため無理なようです。

山茶花を7時に出発。まずは平等寺を参拝してから、本日の行程スタートです。

平等寺境内

本堂まで上がってくると見晴らしがいい

第23番札所 薬王寺

次の23番薬王寺は、徳島県最後の札所です。同宿だった三人衆にさっそく追いつきます。

本当にペースが一緒なんだな

お遍路がなければ、交わることのなかった三人衆。追い抜き際、お互いの健闘を祈り合いました。

マムシがいるらしい

国道に合流する

何日ぶりの国道55号線だろう。

鉦打トンネル

室戸まで96km。室戸には高知最初の札所である最御崎寺ほつみさきじがあります。もはや、「あるだろうと言われている」くらいのレベルだ、96kmなんて。

でも、ある意味、ここをまっすぐ行くだけで着くことができるので、わかりやすと言えばわかりやすい。

『ヘンロ小屋第3号 鉦打かねうち

午前8:30。あと11km。

福井トンネル

トンネル入口に押しボタンがあります。何の意味があるのでしょう。押してくださいと書いてあったので押しましたが、全く反応が無い。

阿南市福井町の小野という集落を通過

さて、お遍路道しるべの通りに従って進んでしまうと、『由岐坂峠』という道を通ることになります。海側ですね。もちろんそちらが遍路道として王道なのですが、山茶花のおかみさんが言うように、距離が長くなるようです。

ミニ西国三十三ヶ所なんてのもあるのか

そういえば、おかみさんはこの間『小豆島八十八ヶ所めぐり』に行ってきたと言っていました。このお遍路にやってきて『四国別格二十霊場』や『西国三十三所』という巡礼路があるということを僕ははじめて知りましたが、まさか小豆島にまで…。おかみさんも「小豆島にもあるんやねぇ」と思いながら、三日で回りきったそうです。

星越トンネルの手前からはじまるグリーンライン

お遍路さんのためのグリーンラインという路側帯がありますが、暗いトンネルの中では安心が出来ません。

ボンカレーのレトロ看板

現役(?)で使われているボンカレーのホーロー看板をはじめて見ました。

やさしいね

歩道を作れないから、グリーンラインという形で対処しているのかもしれません。

沿道の栗が青々としている

放し飼いか野良かわかりませんが、振り返るとうしろに狂暴そうな犬がいました。

犬が追いかけてきた

目が合っているときは静止してますけど、目を切ると距離を詰めてくるんです。テレサのようなヤツだ。

久望トンネル

犬と目を合わせながら歩き、なんとかまくことに成功。

一ノ坂トンネル

あと、山茶花のおかみさんが言うように、この道アップダウンがほとんどありません。

あと4km

コンバインを操作しているおじさんに、「暑いねー」と声を掛けられました。8月なのにもう稲を刈り取るんですね。

日和佐に近づくにつれ、宿の看板が増えてくる

さきほど別れた同宿の三人衆は、今日は『国民の宿うみがめ荘』に泊まると言っていました。彼らの旅は明日も続くのだ。

でっかいドライブインが見えてきた

『海賊舟』という食堂があります。歩き始めて4時間、お腹も空いてきたので迷いましたが、時間が気になるのでやむなくスルー。

はりぼてのような岩だ

左に行くと大浜海岸。

そしてついに、5時間ほぼ休憩なしで20kmを歩き続けて、我ながら恐ろしいスピードで着いてしまった。(バス出発の15分前)

朱色の塔が印象的な薬王寺

もしも今日このまま続けていたら、40km行けたかもしれません。

(あとで落ち着いた時にツイートしたので、実際の時間とはズレています)

バス出発まで本当に時間がないので、山門の先にある本堂へは行けませんでした。薬王寺は山門横に納経所があるので(上にもある)、こちらでご朱印だけ頂くことにしました。本堂前で読経をせずに、納経所に立ち寄るのは本来ダメなことです。次回はまず、本堂を訪れることから始めたいと思います

道の駅日和佐名物の足湯

薬王寺の次は24番最御崎寺ですが、その行程は75km。高知編は自転車という手段も選択肢の一つに入れなければ。

日和佐バス停

バス停に着いたのが3分前でしたが、どうしても空腹を満たしたいので、道の駅のたこ焼きとから揚げを食べました。徳島のたこ焼きを食べたかった。

地ダコ(美波町産)が入ったたこやき

店のおばちゃんが「バス見とくから食べてな」と言ってくれたのですが、時間になってもバスが来ません。

阿波尾鶏のから揚げ

お遍路さんが守るべき戒め『十善戒』の一つに不殺生というのがあります。中には本人の考えで、肉や魚などの生き物を一切食さずに回っている人もいるようです。頭が下がります。

 お遍路POINT その17
『十善戒』はもともと、仏教における“やってはいけない10個のコト”を戒律としたものです。四国遍路の大衆化により、宗派を問わず普及したんだそうです。
<十善戒>

  1. 不殺生ふせっしょう
    生きているもの、すべての命を大切にする。
  2. 不偸盗ふちゅうとう
    物を盗まず、他人のものを大事に扱う。
  3. 不邪淫ふじゃいん
    性は尊いものであり、節度をもって性を考える。
  4. 不妄語ふもうご
    うそ、偽りはいわず、真実を話すことを心がける。
  5. 不綺語ふきご
    虚飾のことばは話さず、飾らない本当のことばで話す。
  6. 不悪口ふあっく
    悪口は言わず、相手を思いやることばで話をする。
  7. 不両舌ふりょうぜつ
    どの人に対しても、二枚舌を使わず、温かな気持ちで話す。
  8. 不慳貧ふけんどん
    強欲をはり、貪ることなく、感謝の気持ちで過ごす。
  9. 不瞋恚ふしんに
    怒りをおさえ、心を落ち着けて、優しい気分で過ごす。
  10. 不邪見ふじゃけん
    邪な間違った考えを捨て、どの人にも平穏な気分で接する。

にぎわう道の駅日和佐

日和佐燻製工房さんが、魚介のスモークを販売していましたよ。結局10分くらい遅れてバスが到着しました。

しっかし徳島は本当に暑かったなぁ。自販機を見かけるたびにお茶を買っていました。

『ふるさと由岐まつり』の準備中

今回は徳島編と銘打って歩いてきましたが、一旦ここで終わりです。ひと月以上先の、9月のシルバーウィークにまた再開します。道中出会ったお遍路さんたちは、僕が四国から離れている間に結願するんだろうな。そう思うと同時期に喜びを分かち合えずに寂しい気がします。

うしろ髪をひかれる思いで、車窓の景色を見送ります。「今すぐ続きをしたい!」という気持ちですが、こればっかりはそうもいきません。まあ、また別の季節にお遍路ができるというのも区切り打ちの魅力です。来月なんてあっという間なんだからと切り替えて、東京で精進することにしましょう。

はじめての四国八十八ヶ所霊場めぐり
徳島編 1日目
徳島編 2日目
徳島編 3日目
徳島編 4日目
徳島編 5日目
徳島編 6日目
徳島編 7日目
高知編 1日目
高知編 2日目
高知編 3日目
高知編 4日目
高知編 5日目
高知編 6日目
高知編 7日目


おまけ

バスの予約をするのが直前になってしまったため、徳島―東京の直通便は満席でした。というわけでバス2便を大阪経由で乗り継ぐことになりました。考えてみると、物心ついてから大阪に行ったことがありません。ですので、せっかくだから乗り継ぎの合間に大阪を満喫することにしました。

たこ焼き座『たこ焼き』

大阪で1番おいしいたこやきくん『たこ焼き』