大川木工まつりに行ってきた
福岡県大川市で開かれております大川木工まつりに行ってきました。第64回ということなので、一年に一回のペースだとしたら1950年から開催されているという事になります。ネット全盛のこのご時世でもイベントの沿革さえ調べることが出来ませんでした。ただ、職人技自体は470余年の伝統があるとパンフレットに明記されておりました。
イスを作る教室があると聞いていて、少し興味をひかれましたが(実際はネットで見た情報なので、“聞く”というよりは“見る”という言葉を使った方が正しいのかも知れません。しかしながら、誰かから教えてもらったような表現にすることで文章に奥行きを持たせることが出来るでしょうし、インターネットを情報発信する媒体と捉えた時の、私たちが覚えるある種テレビと同じ感覚にも引っ張られ、このような表記をするに至りました。)、すでに終わっているようでした。なんかちょっとダラダラしてたら着いたのが2時を過ぎていました。自業自得です。
基本的には見本市とか即売会と言って差し支えありません。ひとつ違うのが、個人経営から専門業者まで幅広い職種の職人が集まっている点です。「木工のまつりやってるからいこうか」みたいなライトな層に、“木工の盛んなわが街”をアピールすることに重きを置いているようで、販売は二の次といった印象(あくまで個人の)です。
言ってみれば即売会は世界選手権で、木工まつりはオリンピックなのです。(個人的な印象です。)
この写真のような木のおもちゃを作りたいなと思っていたのが、大川に来たきっかけでした。けれど、見れば見るほど職人技に圧倒されるばかりです。
ただの彫刻に見えるこの板が、
びよ~ん。立体になってしまうのでした。お店の人によると、果物やお茶請けを入れたり玄関で鍵を置く台にしてもいいとのこと。
別のブースでは木の切れ端の寄せ集めが300円で売っていたので物色していたら、好きに詰め直しても良いと言われ小躍りしてしまいました。これがホントに寄せ集めで、店員さんに「これはアルダーで、これがホワイトウッド…」と説明されても覚えられないくらい種類が入っていました。お得。
一時的に創作欲のようなものが出てきたので、「この辺りに木材を持ち込んで木工できるスペースってありますかね?」と聞いてみました。店員さんはちょっと考えて地図を取り出して、「えっと、筑後川を越えてですね…」と佐賀県の工房を教えてくれました。筑後川というワードを日常的に使ってるのを聞いて、「おおっ」となりました。中学の合唱の時間で歌った『河口』以来の“生きた”筑後川でした。
燻製の材料にしてしまわないように、これから木片の使い道を考えようと思います。