【北海道・大雪山】白雲岳避難小屋1泊ルートで大自然を満喫!
カムイミンタラ~神々の遊ぶ庭~とも呼ばれる、北海道の屋根大雪山。この夏、札幌在住の友人とともに、アタックしてきましたのでレポートします。果てしなく広がる雄大な自然に囲まれながらの縦走は、ぜいたくにも程がありました。
目次
1 大雪山、北から登るか?西から登るか?
2 ロープウェイとリフトで黒岳へ
3 エゾシマリス出現!北海岳へ
4 今夜は白雲岳避難小屋に泊まるぞ!
5 夜明け前に赤岳へ向け出発
6 バスの待つ銀泉台駐車場へ
7 ひとことまとめ
大雪山、北から登るか?西から登るか?
大雪山登山では、西側からアタックして北海道最高峰である旭岳に登るのが人気コースのようです。ですが今回は、避難小屋1泊のミニ縦走で、より自然を堪能するコースにしようということになりました。具体的には、北側の層雲峡から入山して
黒岳ロープウェイ・リフト
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黒岳
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北海岳
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白雲岳
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白雲岳避難小屋で1泊
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翌朝、赤岳経由で銀泉台へ
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銀泉台からバスで層雲峡ターミナルへ
というルートを取ります。最後の層雲峡行きのバスに、間に合うかが重要ポイント。
まず朝一で友人と合流。友人の車で、下道を使って札幌から層雲峡を目指します。
途中、『旭川らぅめん青葉』で腹ごしらえ。味噌ラーメン(850円)。
大雪国道(国道39号線)をひた走る。
セブン‐イレブン上川町店。
実は『ニペソツ山』という山に本来は行く予定だったんですけど、通行止めになっているとかで、代替案として今回の行程になりました。
最後のコンビニ、セイコーマート層雲峡店。景観への配慮とかで、いつものオレンジカラーがブラウンに。
層雲峡公共駐車場に置きっぱ(無料)。ここで身支度を整えて、歩き始めます。
ロープウェイとリフトで黒岳へ
駐車場から歩いて3分で、黒岳ロープウェイに着きます。
もうここには戻らないので、片道券を買います。片道1,100円、往復は1,950円。
ロープウェイは20分間隔で運行中。
のりば。
所要時間7分。
登山客半分、中国人観光客半分といったところ。
上に着きました。ここから黒岳リフトに乗り継ぎます。この先トイレがないようなので、ここで済ませておきましょう。
うまいこと言うわ。
リフト手前に分岐があって、リフトなしで登ることも出来るよう登山道になっています。
黒岳リフト。もちろん、冬はスキー場ですね。
片道券400円を購入。往復は600円。
足元に咲く花が楽しめます。
見上げれば黒岳。あの向こうにはどんな景色が待っているのでしょうか。
所要時間は8分。
七合目でもある黒岳森林パトロール事務所で、入林者名簿に記入します。では登山開始!
登山道利用者の数を自動で数えるカウンター。
目を凝らせば、さっきまでいた駐車場のあたりまで見えます。
七合目から20分ほどで、八合目に到着。少し汗ばみます。
黒岳頂上との中間地点。
ミヤマアキノキリンソウかと。登山道は整備されていて登りやすい。
八合目から10分ほどで、九合目に到着。
この峰のひとつひとつにも名前が付いているんでしょうね。
足元の岩に合わせて次第に歩幅も大きくなるので、少し汗ばんできました。
黒岳の突起部分。
九合目から20分ほどで、黒岳山頂に到着。
案内板の展望図を見てもわかるように、ここからが縦走の本番。御鉢平の縁をなでるように、赤岳へ抜けていく予定です。さしあたって僕らが次に目指す山は『北海岳』です。
エゾシマリス出現!北海岳へ
石室(石を積んで作った小屋)まで、尾根づたいに下っていきます。
振り返った黒岳。
これから目指す方向なんですが、遠いのはわかるけど遮られることなく見えているので、いまいち距離感がつかめません。普段の生活で、これほど遠くの場所を見ることがないので。
『イワウメがいっぱい』ではありませんでした。
石室とテントサイトが見えてきました。
黒岳山頂から20分ほどで、石室に到着。時刻は14時を過ぎたころです。
トイレが併設されています。利用協力金200円。
ルートマップが外に貼られています。時間などが詳しく書かれているので、こちらも参考にしていきます。
中に入ってみます。
石室利用料金は2,000円です。二段構造の、とてもしっかりした寝台。テント場の利用なら料金は500円だそう。
先を急ぎます。
十字分岐を北海岳方面へ。
日没までには避難小屋に着いているとは思いますが、なるべく早く着いておきたいです。
赤石川。熊が出そうなヤバい感じがプンプンします。
沢や小高い丘を渡渉。
警戒ロープが無くなります。この辺りからは、『大雪山グレード』でいうグレード4。5段階中、2番目に厳しい区分に設定されています。
中央に注目。エゾシマリスでしょうか。
ぐうかわ。紅葉の始まったウラシマツツジとの共演。
頭が出てるのは、烏帽子岳で合ってますか。
こんなところを歩けるなんて幸せですね。
花が終わったチングルマ。
振り返れば黒岳。
黒岳石室から80分ほどで、北海岳山頂に到着。少し肌寒くなってきました。
御鉢平を囲む外輪山にあたる部分はここまで。景色以外特に何もないので、次の白雲岳に向けて出発。
今夜は白雲岳避難小屋に泊まるぞ!
ジオラマかっての。
北海岳の稜線に登る人の姿が。
ロープなどはないのですが、縦走路っぽくはなっています。道を外れて植物を荒らさないように気を付けましょう。
太陽が低くなってきました。
黄色い目印が付いているので、道に迷うことはないと思います。
北海岳山頂から50分ほどで、白雲分岐に到着。
現時点で16:30。白雲岳のピストンをせずに白雲岳避難小屋へ向かうという選択肢もある中、「ここに荷物を置いて白雲岳に登ろう」と友人。
ヘッドライトなどを取り出し、荷物はここにデポ。
重い荷物の友人は、しきりに楽だ楽だと言っています。
白雲岳は上の方だけガレ場になっていますね。
白雲分岐から20分ほどで、白雲岳山頂に到着。三角点ゲット。ちょうどガスったタイミングで、景色が見られなくて残念。矢庭に引き返します。
あの岩が重なっているのは、ひび割れてああなっているのかどうか議論。神々が遊んで乗っけたという結論に至る。
歩いてても寒く感じるようになってきました。
白雲岳山頂から20分ほどで、白雲分岐に戻ってきました。
置いていた荷物を背負い、白雲岳避難小屋に向けて出発。
さっそく小屋らしき建物が見えます。
すごい立地です。右側に見えるのはテン場のようです。
丘の上にぽつねんと。
まずはテン場に到着。
白雲テントサイト。2張りあります。利用するには1人300円の協力金が必要です。
白雲岳避難小屋。白雲分岐から30分ほどで到着。
なんとか18時前に着けたので良かった。
トイレはきれいに管理されている感じがします。使用済みのトイレットペーパーは、持ち帰るよう注意書きがあります。
この季節、小屋内には管理人が1、2人常駐しています。管理協力費1人1,000円。こちらは一応『避難小屋』なので、ここで宿泊を予定する際にはテントは携帯してください。
小屋は2階建てになっており、1階には外国人が2人くらい、2階には6人ほどすでに利用者がいるとのこと。2階の方が暖かいとのことなので、階上へ。
“避難小屋”という言葉のイメージとは違い、とてもきれいに管理されている印象です。
漫画が置かれています。ラインアップは『蒼天航路』、『沈黙の艦隊』、『ゴールデンカムイ』など渋いチョイス。
天井には、濡れたウェアを干せるネットが張られています。
本日の晩ごはん。僕は、友人が用意したものを食べるだけです。てへへ。天候によるのかもしれませんが、この日は小屋内で火を使ってもいいとのことでした。
消灯は20時となっていますが、周りの人々はお疲れなのか明日への備えなのか、18時の時点ですでに寝る準備に入っています。バスの関係で、明朝7:00には銀泉台に着いていたいので、僕らも早めの就寝。