コピーライター養成講座を受けようか迷っている方々へ。受講して僕なりに感じたことなんかを書いてみる
私事ではございますが、『コピーライター養成講座』を受講してきました。
検索エンジンを経てこちらの記事をご覧になっている方の多くは、コピーライター養成講座について詳しく知りたくて来られているかと思います。しかし中には、「適当にURLを入力したらこのページに飛んじゃった」という方もいるでしょう。
ですので、どなたにでもわかりやすく、講座を修了して感じたことなどをお伝えしようと思います。どちらかというと、「受けてみてもいいんじゃない?」というスタンスですが、注意すべき点も書いていきます。
コピーライター養成講座とは?
まず、軽く説明。Wikipediaによると、
コピーライター養成講座は宣伝会議が主催する、1957年に開校したコピーライター・広告クリエイターの養成機関。
コピーライター養成講座 - Wikipedia
そうです。まさにその名の通り、コピーライターを目指す人が学ぶ講座です。2017年で60周年というわけですから、それなりの歴史もあります。
英語では『Copywriter Academy Course』と記述するようで、略すと『CAC』。つまり『書く』ですね。講座で学んだスキルを活かして、コピーライターとしての未来をその手で切り開いていってほしいという願いも込められていると推測されます。
講義にあたるのは、実績のあるコピーライターやクリエイティブ・ディレクターです。後述しますが、基礎コースではほぼ毎回講師が変わります。最前線で活躍されている講師陣、しかも違うタイプの方々からレクチャーされるというのは、ある意味貴重な体験と言えるでしょう。
どんな人たちが受けに来てるの?
コピーライターをはじめとした広告業界への就転職を目指す方が多いのが、僕が通っていた『基礎コース』です。基礎コースの中でも、平日クラスと土曜クラスに分かれており、僕は土曜クラスを受講していました。カリキュラムは基本的に同じです。
- 平日クラスの講義時間は月曜・水曜の18時45分~20時45分
- 土曜クラスはそのぶん1日で2講義(13時~15時、15時20分~17時20分)
定員は各クラス120人で、実際にもそれに近い人数はいたんじゃないかなぁ。教室内に120人って結構な数ですよね。ちなみに、述べ5万人を超える修了生を輩出しているらしいです。
さて、受講者がどんな方たちなのか気になるところですが、割合としては、学生3割 社会人7割です。社会人受講者の業種もさまざまで、以下のような方々で構成されていました。
- コピーライターの仕事に興味がある
- 他業界からコピーライターをはじめとした広告業界に転職したい
- 現在、広告業界で勤務していてステップアップしたい
- 広告業界ではないけれど、コピーライティングのノウハウを現在の仕事に活かしたい
中には、広告系企業の社員研修として参加している方もいました。勝手な想像ですが、「研修に行かされてる」という意識であれば、自費で受けに来ている方よりは若干熱量が低めかもしれませんね(笑)。
年齢層も20歳前後~60代と幅広かったです。
基礎コースの他には、より実践的なトレーニングとなる『上級コース』や、『専門コース』というのもあるのですが、こちらはコピーライター1本に絞った方が多いのではと思います。言い方が変ですが、より熱量の多い方々を対象とした講座のようです。
もしも、「とりあえずコピーライターの門をたたきたいっ!」という気持ちなら、上級コースや専門コースではなく、基礎コースから始めるのがいいでしょう。まず基礎コースを受けて、そのあと上級コース・専門コースを受ける方が多いそうです。
(専門コースについて簡単に説明すると、1人または少数の講師のもとで濃密に学んで、自分のレベルをもう一段階引き上げたい方におすすめだそうです。徒弟制度のようなものだとか。ついでに言うと、専門コースを受講するにあたっては、選考課題が出されることあります。まだ一定レベルに達していないと判断されると落選となるようです。要するにふるいにかけられるというわけです。)
日程は?いくらかかるの?
基礎コースは、春と秋の年2回開講です。
具体的には、直近だと2017年秋が11月~4月、2018年春が4月~10月というスケジュール(東京教室)のようです。講義は全40回。
受講料は以下の通り。
(参考までに、上級コース 180,000円(税込み:194,400円))
う~ん…、決して安くはない。これで本当に見合った効果が得られるかは、正直なところわかりません。当たり前ですが、学ぶ姿勢によるところが多いです。
ただ、「コピーライターになりたいけど、どうすればいいのか全く分からない…」という人の道しるべにはなるかと思います。
で、何が身につくの?
で、これが一番知りたいとこでしょう。具体的にどういったことが習得できるのか。
さっそく僕の得た学びをいくつか列記してみます。
- 課題がほぼ毎回出るので、それにしっかり取り組めば『良いコピー』がわかるようになる。(書けるとは言ってない)
- 街の広告にアンテナが張るようになる。(『コピーライター脳』への準備)
- いろいろなタイプの講師が登壇するので、平均的な考え方を学べる。
- コピーライターの勉強だけではなく、他業種でも学べることが何かしらある。
- 履歴書の自己PRに『コピーライター養成講座を受けてましたー』と書ける。
- コピーライターやクリエイティブ・ディレクターの求人が教室に告知されることがある。
- 他業種の受講生たちと交流の場になる。
毎回出されることになる『課題』というのが、ひとつキーポイントになってくるかと思います。課題というのは、例えば、『電気自動車普及を促すコピー(キャッチフレーズ)を10本考えてください。』とか、そういうやつです。そういった課題が講義の何日か前に出されて、講義当日に講師が講評してくれるという流れです。
こういう課題って、ここではじめてやることになると思うので、最初はめちゃくちゃ悩むでしょう。僕は最後まで悩んでいましたが…。悩んで悩んで絞り出して、それでも評価されなくてってこともあると思います。
けれどそれを続けていくことで、だんだんと自分の書いたコピーのダメだった点がわかっていくのです。頑張って課題に取り組んだ分だけ、得られるものは大きいと思います。逆に言うと、課題に向き合わなければ、講座の価値は半減します。
僕が知り合った何人かは、途中から課題を提出しなくなり、講座も終盤に差し掛かってくる頃に欠席が多くなっていました。自分自身のモチベーションを失わないためにも、毎回課題を提出するんだという気持ちで臨むことが必要です。
とはいえ、仕事の合い間を縫って講座に通う人もたくさんいます。自分なりの目標を持って進んで行くことが大事です。
まとめ:受けてみて良かった一番のことは?
コピーライター養成講座のいいところは、講義以外でも学ぶところが多いこと。先述の項目にもかかわってきますが、一番の収穫は周りの受講生たちの書いたコピーを知れることだと思うのです。
自分と同じ立場の受講生たちが、悩んだ結果出したコピー!これには「その手があったか、やられた!」と、僕も一喜一憂させられました。
参考にもなるし、刺激にもなる。時には先生にもなる。ましてや、将来のコピーライターの同志となるかもしれません。
コピーライターが講義してハイ終わりっていうのをイメージしていたので、僕にとっては思わぬ副産物となりました。
ある講師の方は、「この場では恥をかきなさい。金を払ってカッコつけに来たんじゃ意味ないよ。」と仰ってました。まったくその通りだなぁ。みなさんもせっかく受けるのなら、いっぱい悩んで、いっぱい落ち込んで、いっぱい得るもののある充実した半年間になるほうが良いんじゃないでしょうか。
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