両神山の日向大谷と白井差を登って比較した
白井差口
ネットの情報では白井差口から登りたい時は、私有地の所有者である山中さんに予約を入れなければならないそうです。前日に電話をしたところOKを頂き、山中さんの奥様から軽く説明を受けました。「俺、山持ってんだけどさ」は言ってみたいセリフ第11位。
西武新宿駅から今回もスタートします。
しかし夜明けの新宿ほど不快なものは無いですね。とりあえず三峰口駅までは前回と同じ乗り換えなのではしょります。
三峰口駅を降りるとすでにバスが待っていたのでそれに乗車。乗客は僕だけだったので自然とドライバーさんとの会話が始まります。豚ホルモンが秩父の名物なので、帰りに寄ろうかと思ってますと伝えたら、「有名なのが高砂ホルモンっていうんだけど2軒あって、私が前行ったのはおばあちゃんの方ね。」との情報をいただきました。
白井差口に行きたいことを告げると乗継券を発行してくれました。終点までこのまま乗っていると前回のように日向大谷口に着きますが、今回は『薬師の湯』で白井差口行きバスに乗り継ぎになるのです。発券は純粋に乗り継ぎ目的であることが条件なので、薬師の湯で一っ風呂浴びたりしてはいけません。
誰も見てないから…と考えても、どのみち薬師の湯はまだ営業前です。
とはいえ、次のバスまでは一時間あり、ヒマをもてあますことになりました。せっかくなので、これから乗るバスの路線沿いに歩いて進むことにしました。もしバスが追い越して行きそうになったら手を上げて止めればいいらしい。
地方出身の僕でもバスを手で止めたことはないので不安でしたが、バス停の前を歩いていた時にちょうどバスがやってきたので、これ幸いと乗り込みました。
ところで、“白井差”の読み方は何だと思います?平成29年11月改正の小鹿野町営バス白井差線の時刻表のページURLに手掛かりを求めるとすると、『…siraizasu.pdf』となっているので“しらいざす”が正解なんだと思います。
(改正前までのURLは『…shiroizasu.pdf』となっていたので、“しろいざす”と読んでしまっていました。)
バスは白井差口に到着しました。乗継券と400円を支払い下車。
帰りのバスの時刻を確認してから、登山口にある2.3km先の山中さん宅を目指します。…のつもりだったのですが、事前連絡を入れていたためか、その山中さんが軽トラで迎えに来てくださっていました!
ちなみに、ここから山中さんの私有地だそうです。
山中さん宅に到着すると、山中さんの奥さんから地図を受け取ってルートの説明を受けます。ピストンすること、日帰りすることなどを約束して出発します。
すでに15人くらいのグループがいて、準備体操を始めていました。
マップを渡されるというのが冒険心をかき立てられますね。こちらによると、白井差コースの歩行距離は3.2km、高低差は900mだそうです。
それでは、登山開始です。
沢沿いを歩くような登山道になっています。
祠、自然崇拝でしょうか。
スタートから10分ほどでファーストスポットが見えてきました。
昇竜ノ滝、斜瀑だよね。竜巻旋風脚で応戦したくなるほど名瀑。
滝と私。
枝打ちされた杉林はたゆまぬ整備の証拠。これ、もし山中さん一人でやってるなら大変なことです。
手書きの案内も白井差の魅力。
やまびこ橋。ノゾキ橋なんてのもありましたよ。地図上にも載っているので、現在の位置を確認しながら登れるのが嬉しい。
チェーンソー野ざらし。
水晶坂はほぼ中間地点。
日向大谷コースの露岩が見えます。間違っていたらすいません。
フシグロセンノウという花っぽいです。このコースで一輪だけ確認。
こちら、ポケット植物図鑑はトリカブトと言っていますが…((;゚Д゚))
山中さんの奥さん曰く、「コースには傘の柄みたいなのが刺さっている。」ので、これを見ながら安心して登れます。
日向大谷コースと違い危険な箇所はほとんどありません。木漏れ日を浴びながら穏やかな登山が出来ます。
尾根らしき所まで登りきった時、十字架にぶち当たりました。お墓!?
いや、立て札でした。なんと立て札は裏側だった。書いてある文字が読めない。
ここは梵天尾根コースに突き当たる十字路でした。
左は大峠・中双里方面。正面の作業道は閉鎖されております。実質、白井差コースはここで終わりになります。
山頂方面である右へ進路をとると、今度は前回の日向大谷コースに突き当たります。
立て札にくくり付けられたロープをくぐって左へ。
帰りはここをくぐるのを忘れずに。
下山する人から聞いてはいましたが、頂上にかかるガスのせいで遠くが見えません。
さらに、この日は人が多かったのです。頂上に着いて見ると前回の倍はいるようです。
動画から人の多さがわかるかと思います。
人口密度の高さはシンガポール並み。15人は確認できます。
やっぱりみんな、三角点を囲んでご飯食べるのが好きみたい。
ガスの晴れ間を狙いました。雲が影を落としているのが好きなんですよね。
山頂が混んできたので、下山開始。しばらくして、15人くらいの登山グループとすれ違いました。これは芋洗い状態必至ですね。
両神山では様々なきのこを散見します。
こちらはカワラタケ。カワラタケは毒ガスを分解する酵素を持つことから注目されているらしい。
あっという間に山中さん宅まで戻ってきました。思ったより早く着きすぎました。山中さんの奥さんから登山記念にバッジをもらいました。
後生大事にします。
バスの発車まであと一時間半くらいあるので、立ち話をさせてもらいました。日向大谷口の両神山荘の方も山中さんなんで気になってたのですが、親戚とかではないらしく、『山中』はこのあたりに多い名字だそうです。あと黒澤さんも多いそうです。
写真を撮りながらバス停まで歩こうかと考えていると、車で来ていたグループの方が乗りませんかと声をかけてくれました。断る理由はありません。
ハイキングサークルの方々であるとお伺いしました。そしてかなりの手練れとお見受けしました。好きな山は地元の古賀志山だそうです。知らない山っす。僕なら「富士山!」と元気に答えるところです。玄人が惚れ込む山…気になりますね。
こんなふうに『今度登る山リスト』に加えられていくのもまた楽しいものです。
途中で見えた採石場がピラミッドのようでした。
サークルの方々とは道の駅『両神温泉 薬師の湯』で別れ、バスに乗り換えて西武秩父を目指します。その前に直売所をのぞいてみます。
シシトウが100円、爆安(笑)。家で数えたら77本入っていました。“当たり”が低確率で入ってて、野菜炒めが程よくスパイシーに。
西武秩父駅に着くと御嶽山噴火のニュース。(この時あれほどまで被害が大きくなるとは思ってなかった)
せっかくなので、町営バスのドライバーさんが勧めてくれた『高砂ホルモン』に行ってみることにしました。しかし5時の時点で満席の模様。
開店ですでに満席かぁと迷っていると、店主が6時まで待ってみてと持ちかけてくれました。「初めて?どこからですか?」などと気にかけてくれますので、もうね、待たない理由がないんですよね。
そんなこんなで5時半ぐらいには席が空き、中に案内されました。30分で帰った客がいたようですが、焼肉ってそんなに回転いいっけ?
あ、ドライバーさんの言ってたおばあちゃんもいますね。ロースとかカルビとか、いわゆる普通のメニューがない潔さ。
ホルモン(白)と、えーと、何にしようか。「カシラなんてどう?」じゃあカシラと、ウーロンハイ。「キャベツは?」じゃあお願いします。
黙ってホルモンを焼くシュールな動画を撮ったのでご覧ください。
疲れた体に脂がじわーっと染み込みますね。一人の客も結構いるらしい。
店主がわざわざ外まで送りに来てくれました。今井雅之・ラッシャー板前・宣銅烈辺りの強面なんですけど、物腰が柔らかい方です。なんというか、“一期一会”で済ませたくないお店ですよね。両神山は今日からホルモン込みで考えるようにします。
この日、長野県の御嶽山が噴火しました。普段何気なく歩いていた山道ですが、これを機に、緊急時に避難場所となり得る箇所を探しながら歩くのが大事だと思いました。
2014.9.27
お疲れさまでした、ハイキングサークルの者です。
ホルモン焼き美味しかった様で何よりでした、栃木の山へ来るような事がが有ったら声を掛けて下さい、日程が会えばご一緒&案内出来ると思います。
非常に見やすい、見た方が本当に参考になるブログですね。
haruさん
お疲れ様でした。読んでいただきありがとうございます!
栃木の山に行ったら、ぜひ周辺の名物も教えて下さい^^
参考にしてもらう為にはもっと聞きこまなきゃですね。
山中さんの世間話をスルーしてしまったのを後悔している僕です。