はじめての四国八十八ヶ所霊場めぐり ~ “修行の道場” 高知編 1日目
高知県1日目 | 2016年9月17日・18日 |
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高知は自転車で巡拝!
猛暑のお盆休みに発願した四国遍路。徳島県23寺の巡拝を終えて帰京していましたが、約一か月を経て再び四国に戻ってきました。今回は、シルバーウィークを利用して、高知県のお寺を回っていきたいと思います。
さて、上の写真でも紹介しているように、今回は自転車で回ることにしました。なぜなら、高知は寺と寺の距離が長いからです。お遍路グッズを取り扱う『いっぽ一歩堂』さんのサイトによると、徳島の行程が188kmであるのに対して、高知は396kmだというのです。単純計算でもかかる日数は倍です。
それから、今回はテントもうまいこと使い、修行っぽさを感じながら回っていきたいと思っています。くしくも、お遍路では高知県は“修行の道場”とも言われてますしね。
“発心の道場”徳島県 23ヶ寺
距離 188km
“修行の道場”高知県 16ヶ寺
距離 396km
“菩薩の道場”愛媛県 26ヶ寺
距離 366km
“涅槃の道場”香川県 23ヶ寺
距離 140km
(距離は『いっぽ一歩堂』さんのWEBサイトより)
高知が“修行の道場”と呼ばれるゆえんは、実は距離だけではありません。ほぼ山の上にあるという点でもお遍路泣かせなんです。こののち、自転車遍路の最大の敵が”坂道”であることを気付かされることに…。
まず、自転車を四国に持ち込まなければ始まりませんが、それにはフェリーを利用します。
例によって、帰りの便の予約をしていません。予定が読めないからというのが、理由のひとつです、自転車で一日どれくらい動けるのかということもわからないですし、その一番の原因はこれです。
台風の予報があるのです!これは、まともに直撃ですね。避けようがありません。どこかで停滞の日というのもあるでしょう。進めるときに距離を稼いでおかないと高知を打ち終わらないかもとか、台風の中でテント泊が出来るのかなとか、いろんなことが考えられます。
前回の徳島は歩き遍路だったのですが、スニーカーでも188kmを歩き通せたので、今回もスニーカーです。自転車を漕ぐときにも邪魔にならないよう、あまりゴツくないものを選びました。
なお、このフェリーりつりんが向かうのは、徳島市内の港です。そこから、前回の続きの薬王寺まで自転車で向かいます。結構離れています。もっと近い場所からスタートしたいんですけど、東京からフェリーで四国に上陸するには、そこしかないんです。
そうこう言っているうちに、徳島新ターミナルに到着しました。さっそく自転車を組み立てます。
日和佐までの距離を調べてみましたら、Googleマップでは51kmと表示されました。
そうは言っても、そこまで遠い距離ではないと感じます。もし時速15kmで走ったなら、3時間ちょっとで着きますからね。順調に行けば、日和佐(薬王寺)到着は18時頃かなと予想。
走り出しからさっそく迷ってしまいましたが、徳島県庁まで来てしまえば、あとは見慣れた道です。
前回も通った国道55号線に出ました。これで日和佐まで一本道のはず。
そして、グローブを探していた所に、サイクルベースあさひを発見。渡りに船だ。グローブのほかにトップチューブバッグを買います。
透明部分にスマホを入れて直接操作できるらしいのですが、カメラとモバイルバッテリーの収納に徹してもらおう。スマホはハンドルバーに固定して使います。
雨がしとしと降ってきました。暗い夜道、特に路肩が滑りやすくてよく見えない時は、非常に神経を使うので嫌です。高知編はこんな感じなんだろうか。
食べませんでしたが、高知もやっぱり個人経営のたこ焼き屋が多いなぁ。なんて悠長なことを言ってられないほど、雨が本降りになってきました。この時点で19時です。
徳島市の港から15kmしか進んでいません。4時間半で15km、バカかよ。ことのほか雨脚が強くて、停滞を余儀なくされている状況です。僕は決断しました。電車で日和佐に向かいます!
まぁ、出来ればお遍路中は乗り物の助けは借りたくないと思っていますが、コレまだ前回終わった場所にさえ行けていませんからね。調べてみると、ここから10km先に日和佐駅と同じJR牟岐線の桑野駅があるようなので、そこから輪行することに決めました。
気持ち小雨になった頃合いを見計らって、1時間ばかり自転車を走らせ桑野駅に到着。
雨も止まないので、近くの桑野駅から日和佐駅まで輪行します。まだ、お遍路始まってないのでいいですよね?はい、いいです。あの、大師様はそういうこと責める人じゃないんでね。 pic.twitter.com/cp2p1y52DX
— ちょうちょう (@icedivider) 2016年9月18日
言い訳がましいですが、お遍路がスタートしていないので問題ありません。そもそもみなさんは、いちゃもんつけるほど僕のお遍路に興味を持っていないでしょうから、悲しいですが二重の意味で問題ありません。
電車に乗り込むと、乗客の姿はちらほら。ちなみにワンマン運転です。車両後方にて自転車とともに陣取ります。
走行中に動物と接触したらしく、電車が緊急停止するハプニングが。運転手さんが確認に見に行きました。鹿か何かでしょうかね?
今後通るであろう地域に思いを馳せていると、あっという間に目的地に到着しました。
輪行袋から自転車を取り出した時には、すでに時刻は21:50。まだぜんぜん降ってるし。
道の駅日和佐に着くも、当然営業は終了しています。
道路を挟んで向かい側にコンビニがあるので、飲食には困りませんが少し寂しい。
前回は、こちらの薬王寺の入口で納経帳に御朱印をもらっただけでタイムアップだったので、明朝はまず参拝から始めましょう。
道の駅 日和佐にはベンチがいくつかありますが、軒下で雨を避けられるため、旅人や地元のおっちゃんが一夜を過ごそうと準備をしています。
台風に先行して秋雨前線が猛威を振るっているようです。すんなりとは行かせてくれない四国さん。夏は暑さで、秋は雨ときた。明日からは風も強まってくるでしょうし、停滞も予想されます。あせらないための余裕を持ったスケジューリングが必要です。
春と秋はお遍路シーズンと聞きますので、無事宿をとれるのかも課題ですが、テントがあれば少なくともその心配はしなくて済みます。あとは台風の動向を見ながら、進んで行くことにします。
明日からが高知編の本当のスタートです。薬王寺の次の寺である、24番 最御崎寺(ほつみさきじ)を目指します。土佐で最初の札所で、ここからの距離は実に75kmです。もし歩きだったら、この区間で2,3日を要してます。いずれにせよ、しょっぱなからタフな一日になりそうなので、本日は早々に床に就きますね。
それにしても、秋だというのに蒸し暑くて寝苦しいな…。