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どんぐり虫を育てたら…
みなさんは“どんぐり虫”をご存知ですか?読んで字のごとく、どんぐりから出てくる虫のことです。この虫というのはイモムシのことですよ。拾ってきたどんぐりからイモムシを捕獲して、羽化させることにこのたび挑戦しましたので、その顛末を綴らせていただきます。
※この記事では虫が登場します。
エピソード
小学校の頃の話であります。何年生だったかは忘れましたが、遠足で拾ってきたどんぐりを大事にタッパーに入れておいたのです。その存在も忘れたころ、「アンタこれ」と母親がタッパーを開いて見せるのです。そこにはイモムシが蠢いていたのです。それも、こんな小さいどんぐり達のどこに潜んでいたのかと思わせるほどの数が。おののいた幼い僕はそのどんぐりの所有権の一切を放棄したので、その後どうなったのかは未だに不明です。
母親に聞けば良いのかもしれませんが、「貴重なタンパク源だから…」とか何かをほのめかす発言が出てきたら嫌ですので謎のままです。人口爆発に備え、人類にとって食料確保が命題であります。日本でも昆虫食の時代がやって来るでしょうが、それはまた別の話。
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ただ、今は“あれが何のイモムシだったのか”を知りたいという想いはあります。イモムシのつづきが見たい。それを解明するには、一にも二にもどんぐりを拾ってこなければ始まりません。さっそくビンを持って公園へどんぐりを探しに出かけました。
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今回訪れた新宿中央公園には、どんぐりを実らせるブナ科の木が多くあります。悪い癖ですが、ネットで調べましたところ、カッコイイ成虫へと変態するようなので楽しみです。そこの期待も僕を駆り立てている理由であります。
ちなみに採集時期は10月下旬です。
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僕が探していると、同じように下を向きながら何かを拾っている女性に出会いました。聞けば小学校の先生みたいです。あっ、上の写真は野良猫ですよ。どうやら教材として使う為に採集しているとのことで、お手元にはたくさんのどんぐりがありました。
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どの辺りで拾ったかをまんまと聞き出すことに成功し、労せずいくつかのどんぐりをゲットしました。これはクヌギのどんぐり。
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こちらは帽子付き。
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コナラや他のどんぐりも見つかりました。先生から「青山公園にはもっと大きなどんぐりがある」という情報をいただきました。
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ビンを分けて、家の中で様子を見ることにしました。すると、一週間ぐらい経った頃に、クヌギのどんぐりのビンに変化が起こりました。
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まるまると太ったイモムシが!
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頭が茶色くてかわいい。記録として動画を撮ってみました。
どんぐりから出てきたイモムシは土に潜ってさなぎになるらしいです。
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新たなビンと土を用意します。
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土を入れた新たなビンにイモムシを移動させると、嬉しそうに潜っていきました。
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どんぐりのビンの中にどんぐり以外のものが増えている気がしていたのですが、これはフンだったんですね。よく食うなあ。
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このあと3日くらい動き回りながら土を食べ、下の方で動かなくなりました。さなぎになる準備でもしているのでしょうか。
そうこうしていると、コナラなど細めのどんぐりから、
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細めのイモムシが出てきていました。
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明らかに違う種類の虫っぽいですが、これも“どんぐり虫”には違いありません。頭が茶色、体がクリーム色というところは共通点しています。
我が子を見守る目になってしまいますね。わんぱくでもいいので、たくましく育って欲しいものです。
さらなるイモムシの確保のために、先生が言っていた青山公園に行きました。
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葉っぱの形から、ブナ科のマテバシイと思われる木を見上げると…
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枝に付いているのが見えます。たしかに先生が言っていたようにでかいですね。
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足元にはえだ付きのものがごろごろ落ちていました。喜び勇んで大量に持ち帰りました。しかし、このどんぐりからは二ヶ月待っても変化が全くありませんでした。おそらく青山公園にはどんぐり虫はいないと思います。どんぐり虫が出てきたという方はご一報ください。
羽化!
変化は突然やってきました。約一か月後でしょうか、細いイモムシのビンの方で、すでに羽化していました。
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蛾が。
我が子!蛾!
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どうやら僕は、クロサンカクモンハマキという蛾を育てていたようです。ちなみに、本来羽化してほしかったのはこういう虫です。(Pinterestに飛びます。)蛾ではないのです。
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ぬけがら。蛾の繁殖力ときたら…。
丸っこい方はまだ眠りの中です。
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ヤフー知恵袋の情報では、本来ならば次の夏に羽化するとありました。羽化せずにそのまま土に還るという悲劇もあり得るそうなので、もう少しこちらは注視していくことにしましょう。
2016年の夏が終わりました。
瓶の中で眠っていた子は羽化しましたか?
どんぐりから出てくるイモムシについて調べていて
こちらに辿り着きました。
どんぐり拾いに行ったところ、
翌日から続々と…。
3歳の息子があまりにも喜ぶので飼育しようと思ったのですが
予想以上に数が多く、ビンの土がトンネルだらけ。
かなりのイモムシ密度のようですが
そのままで大丈夫だと思われますか?
ななおさん
コメントありがとうございます!お答えさせていただきます。
まぁ、虫をほとんど飼育したことがない僕の意見なので、参考になるかは疑問ですが。。。
カブトムシの幼虫なんかと同じで、どんぐり虫も蛹室(ようしつ)という部屋を作って越冬します。
この部屋がとても大事らしく、壊れてしまうと羽化する前に死んでしまうみたいです。
なので、完成した蛹室を他のどんぐり虫が壊してしまわないように、
ある程度は密度をコントロールする必要があるんではないでしょうか。
来年以降の話でしょうが、たくさん羽化してくれるといいですね!
まさにその虫が部屋に置いてあったドングリから出てきました。洗面台に落ちていたのですが、まだ生きています。育てようか迷っています。大変参考になりました。ありがとうございます。
すごいのは君だから。
保育園で、朝、掃除の仕事をしています。
園児達約100名が拾ってきたどんぐり(各々の名前入りのビニール袋)
ひもをつけて、下げてあるのですが、その下にどんな虫が毎朝落ちてます。毎朝、10匹ぐらい処理しているのですが、ビニール袋の中にいるものも多数あります。
子供達が拾ってきたので、捨てることも出来ず、、
部屋の隅か、棚の裏とか、逃げ出したやつが、そのままさなぎになってしまうことは、ありますか?
春になったら成虫が、わらわらと出て来ないかどうか、心配してます。
どんな虫ではなく、どんぐり虫です
訂正します
白い幼虫さん
参考になれば幸いです!
保育ばばさん
コメントありがとうございます!
幼虫は土が無い環境だとさなぎになることができないので、そのまま死んでしまうのかなと思います。
外に放してあげられたら一番いいですけど、キリがなさそう。。。
マテバシイの実は硬いので、虫が入らないそうですよ。
さなさん
コメントありがとうございます!
確かにマテバシイの実を触ったとき、少し硬い感じがしました。
おもちゃとかに使うならマテバシイがいいかもですね。
ぼくもいまそだてています ありがとうございます おかげで上手に育てられそうです
どんぐり虫ってチップのつちでそだてても良いの?